ピルを使う際にはサプリメントとの相性を確認する必要がありますが、特にダイエットサプリなどにはピルとの相性が良くないものも存在します。
酵素系の商品を使うときにも気をつけなければいけない成分もあり、ピルの効果が弱まってしまうとされています。
では生酵素サプリなどの商品を使う場合にもピルの使用は避けたほうがいいのでしょうか?
ここでは、酵素とピルの相性が悪い理由やピルと併用することができる生酵素などについてご紹介します。
ピルと酵素の相性が悪いのはなぜ?
ピルと酵素の相性が悪いとされているのは、酵素ドリンクなどに含まれるセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)という植物の成分が使われていることが要因として考えられます。
セイヨウオトギリソウ
酵素商品の中にはセイヨウオトギリソウという成分が使われているものもあり、これは心の疲れやうつなどに効果的な成分として知られています。
このセイヨウオトギリソウはピルと併用することで、ピルの効果を減弱させてしまうとされていて、避妊として使用している場合は妊娠の確率が高くなり、治療目的で使用している場合はその治療効果が薄くなってしまう可能性があります。
英国医薬品庁(MCA)では、経口避妊薬においてSJW(セント・ジョーンズ・ワート)を摂取することで「血中濃度が低下し,意図せぬ妊娠及び不正出血が起こるおそれがある。」としています。
(参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
また、以下のような見解もあります。
確かにガイドライン上では、セイヨウオトギリソウは避妊効果を落とす可能性があるとしています。
ただ、現実的には、どこまで吸収率が下がるか国内での正式な報告がないのが現実です。
とりあえず、併用しながら避妊に気をつけ、超音波検査で卵胞発育など効果が実際落ちているかチェックを受けると良いでしょう。
そうすれば安心して併用可能だと思います。
僕の推測では恐らく併用しても効果に支障がないのではと考えています。
では、ご検討下さい。(引用:池袋クリニック)
このように、理論上は相性が悪いとされていますが、実際には問題がない可能性が高いようです。
いずれにしても、まだデータが十分でなく、個人差もあると考えられるため、酵素とピルを併用したい場合は担当医に相談するようにしたり、セイヨウオトギリソウを含んでいない生酵素サプリを利用することをおすすめします。
大量のビタミンCとの相性も要注意
他にもピルとの相性で気をつけなければいけないのがビタミンCです。
英国の論文で、ビタミンCを大量に摂取した場合、ピルの作用が強まったという報告があります。
ピルの作用が強まってしまうと、低用量ピルが高用量ピルに近い作用となってしまうことが考えられます。
酵素系の商品の中にもビタミンCの高い配合量を売りにしているものもあるため、ピルを使用する際はビタミンCの過剰摂取になってしまわないようにしましょう。
安心して使える生酵素サプリ
以上より、ピルを使用する際はセイヨウオトギリソウを含まず、ビタミンCが過剰になってしまわない生酵素サプリを使うのが無難だと思われます。
そのようなサプリメントとしては、「まあるい旬生酵素」という商品があります。
まあるい旬生酵素にはセイヨウオトギリソウを配合しておらず、ビタミンCも過剰にならないため、安心して使うことができ、実際に製造元に問い合わせてみたところ、経口避妊薬と併用しても問題ないとのことでした。
まとめ
セイヨウオトギリソウを含んでいるものやビタミンCが大量に含まれる酵素系の商品とピルを併用する際にはピルの作用が変化してしまったり、副作用が出てしまう可能性があります。
ピルを服用する際はサプリメントに相互作用のある成分が使用されていないかをチェックし、できたらセイヨウオトギリソウや大量のビタミンCが使われていない生酵素を選ぶのがいいでしょう。